2010年6月15日火曜日

バタフライ・エフェクトを久しぶりにじっくり見る。【超ネタバレあり】

数年前の深夜映画で偶然に「バタフライ・エフェクト」という映画を見ました。
最初の方を見逃し、主人公のエヴァン(アシュトン・カッチャー)が過去に飛べるようになるところから見ていたので、動機の部分がよくわからなかったものの、話の展開が面白かったので結局最後まで視聴。
後日、そのときの録画を偶然友人が持っていたので、借りて全編見ることが出来ました。

その後数回見る機会がありましたが、今回久しぶりに見たくなりDVDを見ることに。
実はこれまで、数種類あるという別エンディングは見たことがなかったのですが、今回ようやくそれを見ることになりました。
以下ネタバレ満載。







タイトルにもなっているバタフライ・エフェクト(バタフライ効果)というのはカオス理論を説明する上でも有名な言葉ですが、「通常なら無視してしまうような極めて小さな差が、やがては無視できない大きな差となる現象」を示す意味と理解しておけばいいようです。
エヴァンが過去に戻り歴史を改変することで、数年後の自らを取り巻く環境が大きく変わってしまいます。


キーとなる出来事は以下の通り。


1.ケイリーとトミーの父、ジョージに児童ポルノビデオを撮られる。
 →ケイリーのトラウマになる
2.ジョージ宅の地下室にあったダイナマイトで郵便ポスト爆破
 →その家に住む母子死亡、レニーが一時入院(精神科?)
3.エヴァンの犬がトミーに焼き殺される
 →トミー少年院行き、レニー引きこもる(狂った?)


エヴァンが持つ過去に戻れる能力は父親も持っており、どうやら祖父も持っているらしいということで、父系一族に遺伝する特殊能力のようですが、父親は能力を使った結果、精神病院に収容されてしまっています。
エヴァンの少年時代に欠落している記憶は、本格的に過去に戻る前に一時的に戻った際の行動に起因する記憶のようです。
ほとんどが欠落した記憶を確認するために戻って(この部分で既に本末転倒)いますが、一部例外が。


欠落している記憶は以下の通り。(順番うろ覚え)


1.残虐な絵を描いた
2.ジョージ宅の地下室での出来事
3.台所で包丁を握っていた理由
4.親父に首を絞められる理由
5.郵便ポスト爆破の前後
6.犬を焼き殺される直前


偶然に能力を使ってしまい、欠落記憶6を見たことで過去を確認しようとし始め、レニーと会い、その言葉のきっかけを知ろうとして欠落記憶5を見てしまいます(このときに火傷を負う)
中途半端に記憶を取り戻した結果、ケイリーのトラウマをえぐりケイリーが自殺。


一度目の歴史改変は1の出来事をなかったことにしてケイリーのトラウマを無くし、自殺の原因を無くそうとしたもの。児ポ撮影の阻止に加えてケイリーへの虐待も阻止。
結果としてエヴァンもケイリーも一見幸せそうに見えますが、ケイリーへの虐待が阻止された分兄のトミーに対する虐待が激化、トミーが少年院行きになったのは変わらず、出所後エヴァンとケイリーをつけ狙い、結局エヴァンがトミーを殺害。
(ちなみに元のルームメイト、サンパーは自らとは相容れない間柄になってしまった)
ムショ送りになり、同房のカルロスを味方につけるために欠落記憶1の段階に一時的に戻って手に傷を作り、傷跡を聖痕(スティグマ)と思わせることに成功。
奪われた日記を取り戻し、二度目の歴史改変へ。


二度目の歴史改変は3の出来事をなかったことにしようとしています。
本来は犬を殺させないことでトミーを少年院送りにしないことを目的にしていると思われます(多分歴史自体は一度目の改変をベースにしていると思われる)
犬を逃がすための刃物をレニーに持たせたものの、犬を逃がすのではなくトミーの殺害に使ってしまいます。
レニーは精神病院送りになってしまったほか、ケイリーの顔に跡が残る傷がついてしまいます。
結果として、ケイリーはジャンキーの売春婦に身を落とすことに。
(余談ながら、サンパーは改変前の歴史通りルームメイトになっているが、ベッドの場所が逆になった)
この歴史を修正するために、欠落記憶4の段階に一時的に戻り、能力について再確認を図りますが、父親は能力を使うことを止めますが、エヴァンが聞き入れないために殺害に及ぼうとした(首を絞めた)ようです。


三度目の歴史改変は郵便ポスト爆破による母子の殺害阻止のようですが、結果として自らが爆発に巻き込まれることに。
結果としてエヴァンは両腕を失い車椅子生活に。
レニーとケイリーがつきあっていたり(エヴァンの隣で“お楽しみ中”だったりする)、トミーは母子を助けたことで信仰心に目覚め真面目になっています。
ちなみにサンパーとはまたもや関わりがなくなったらしく、すれ違ってはいますが絡みはなし。
エヴァン以外は幸せそうですが、エヴァンは絶望し自殺をしようとするほど(皮肉にもトミーに助けられた)
また、余波としてエヴァンの母が肺ガンを患うことになり、奇しくも父親の危惧が現実となってしまいます。
恐らく母を助けるために四度目の改変を決意するようですが、このときのリバース失敗が欠落記憶3。


その後一度目の改変以前、1の段階まで戻り1と2を両方なかったことにしようとします。
(ダイナマイトを無くすことで2を起こさないようにすることを企図したと思われる)
これが四度目の改変となりますが、ダイナマイトで誤ってケイリーを爆殺(ジョージは?)、エヴァン自身が精神病院に収容されてしまいます。
日記はエヴァンの妄想の産物とされてしまいますが、医師の言葉で父親が写真をキーに使っていた(エヴァンは自身の日記をキーにしている)事を知り、母親にホームムービーを持ってこさせます。
このシーンで、過去に戻り歴史を改変すること、それにより十数年分の記憶を一度に出し入れする結果、脳に生命維持に影響するほどの大きな負担をかけていることが推測されます。


ホームムービーを使って再び過去に戻り五度目の改変。
ケイリーに知り合った段階まで戻り、ケイリーを自分から遠ざけることですべてをなかったことにするという決断をします。
レニーもケイリーたちとは知り合っていないことになってしまうようです。
ケイリーとトミーは両親の離婚後、母親の元に行くことを選び、虐待を受けなかった結果まともな人生を歩むことが出来た模様。
このことから、ケイリーはエヴァンから離れたくないがために父親の元に残ることを選び(三度目の改変後にケイリー自身が口にしている)、トミーはケイリーへの執着故についてきたと推測されます。
ラストでケイリーとすれ違いますが、そのまま関わらず過ぎ去ることになります。




レンタルDVDに収録されている別バージョンのエンディングは、ケイリーとすれ違った後後を追いかけてしまうストーカーバージョンと、ハッピーエンド?バージョン。
前者はそこまで苦労しといて結局それかよというダメダメエンディングでボツ、後者は後者で矛盾が多すぎるのでボツ。
そもそも出会ってすぐに遠ざけているのに積もる話もないだろうし、それ以上展開しようがないだろうという話になるでしょう。


実は正規版エンディングは後付けらしく、このエンディングでも冒頭などで描写される最後の改変を行う直前のメモの伏線が完全には回収できていません。
セル版DVDにはこの幻のディレクターズカットエンディングが存在します。
かなり画質の粗い動画でしか見たことがないのですが、ケイリーと関わらないという意味では共通していますが、自らが生まれてくる直前に戻り(このためホームムービーの内容が異なる)自らへその緒を首にかけて死産となるというもの。
一番話の整合性は取れていますが、超絶鬱エンド……


一番無難という意味で、正規版エンディングが一番収まりがいいと思いますが、結局のところ本当の救いがないという意味ではどのエンドも一緒なんですね。


最初の改変で失敗したとき、以後の改変で最初の改変のやり方を変えれば万事解決なのではないかと思うのですが、「それを言っちゃあおしめえよ」と言われそうなので自重。



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